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コラム

キャッシュレス決済の最先端?!国内でも注目の顔認証決済とは

キャッシュレス決済の最先端?!国内でも注目の顔認証決済とは

普段、PCやスマートフォンの画面ロックを解除するために、顔認証を利用している方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな顔認証の技術がキャッシュレスにも取り入れられつつあります。今回は、新たなキャッシュレス手段としてすでに実証実験が始まっている、顔認証決済についてご紹介していきます。

次々と進化を遂げるキャッシュレス決済

近年、スマートフォンを使った新たなキャッシュレス手段が続々と登場しています。なかでも、利用者が増加しつつあるのが「QRコード決済」です。SBペイメントサービス株式会社が2019~2020年に実施した調査では、QRコード決済の認知率や利用率が前年度よりも増加傾向にあることが明らかになりました。

同調査によれば、各種QRコード決済サービスのなかでトップクラスのシェアを誇る「PayPay」は、認知率が5.5ポイント上昇(75.0%→80.5%)、利用率が13.6ポイント上昇(35.6%→49.2%)しています。2019年10月に開始されたキャッシュレスポイント還元事業の影響で、新たなキャッシュレス手段の普及が進んだようです。

今後もQRコード決済の普及が進む可能性がある一方で、さらに別のキャッシュレス手段が普及する可能性もあるでしょう。たとえば、海外には最先端の「顔認証決済」が導入されている国もあります。将来的には携帯端末を持ち歩くことなく、自分の身ひとつで決済できる社会が実現されるかもしれません。

※参考:SBペイメントサービス「QRコード決済の認知率や利用率は?メリットとともに解説」

顔認証決済とは

顔認証決済とは、顔認証技術を取り入れた決済手段を指します。まだ国内ではほとんど普及していないものの、新たなキャッシュレス手段としての実装へ向けて、一部の店舗で実証実験が行われている段階です。顧客の購買体験や店舗運営の効率に向上が見込まれれば、身近な店舗にも顔認証決済が実装される可能性があります。

そもそも顔認証とは、目・鼻・口など人間の顔の情報を用いて照合を行い、個人を認証する技術のことです。顔の情報を読み取るだけで利用でき、特別な操作は不要となります。人間の顔は一人ひとり人相が異なるため、顔認証ではなりすましなどの不正が難しく、セキュリティの高さという観点でも注目されています。

顔認証決済のメリットとデメリット

新たなキャッシュレス手段として普及する可能性がある顔認証決済。もしも導入されたら、どんなメリットやデメリットが想定されるでしょうか。ここでは、現段階で考えられている顔認証決済の特徴をご紹介します。

顔認証決済のメリット

顔認証決済には、スマートフォンもカードも必要がありません。もしも社会に顔認証決済が普及したら、持ち物なしでどこへでも出かけられて、決済ができるようになると考えられています。利便性が高いだけでなく、ほかのキャッシュレス手段のように電池や電波の状況に左右されたり、紛失したりするリスクがないのもメリットです。

たとえば、QRコード決済はスマートフォンやタブレットの電池が切れた場合や、地下のように電波の届きにくい場所では利用できない状態になります。また、クレジットカードやデビットカードをはじめとしたキャッシュレス手段には、カードを紛失するリスクがつきものです。顔認証決済にはこれらのデメリットがありません。

さらに、顔認証決済では複雑な操作を行う必要がないため、ユーザーの負担が少ないのもメリットといえるでしょう。QRコード決済はアプリの操作が必要であり、電子機器の操作が苦手な方にとっては使いにくいことも。顔認証決済は誰でも簡単にキャッシュレスに対応しやすく、より幅広いユーザーが利用できる可能性があります。

顔認証決済のデメリット

顔認証決済はメリットが多い一方で、心理的な抵抗を感じる方が少なくありません。キャッシュレス決済は基本的に高度な技術によりセキュリティが守られていますが、それでも顔情報を使うことに抵抗を感じる場合があります。普及のためには技術的なハードルだけでなく、利用者の心理的なハードルを乗り越える必要があるでしょう。

また、ユーザーの顔情報と購買情報が結び付く点について、プライバシーの問題が懸念されるとの見方もあります。顔認証決済で利用者の消費行動を追えば、顔情報と生活水準・趣味嗜好などの情報が結び付くことに。これまでのキャッシュレス手段とは異なる、新たなプライバシーの問題が生じるおそれがあるのです。

新技術で変わるキャッシュレス化の未来

2020年3月、大手コンビニエンスストアのセブンイレブンは、一部店舗で社員向けに顔認証決済を導入し、実証実験を始めました。顔認証決済をさらに別の技術と組み合わせることで、買い物体験の進化につながるとも考えられています。ほかにも、最先端の技術とキャッシュレスを融合する例が登場するかもしれません。

国内では近い将来、デジタルマネーによる給与払いが導入されると見込まれています。デジタルマネー給与払い機能で、ペイロールカード宛てに給与が支払われるようになれば、銀行口座を持たない暮らしも想定されるでしょう。私たちの身近にあるキャッシュレスは、着実に未来の生活を変えています。

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顔認証決済は、顔認証技術を取り入れたキャッシュレス手段です。人間の顔情報を利用して、スマートフォンやカードなしでの決済を可能とします。現段階では導入にあたり多くのハードルが想定されるものの、すでに国内で実証実験の事例も出ている段階です。今後もキャッシュレスによる買い物体験の進化に期待が高まります。

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